カテゴリー別アーカイブ: 表紙絵から

表紙絵から 有楽町付近

月刊読売 昭和26年10月1日

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有楽町付近 石川滋彦

九月といってもまだ残暑が続くが、空の感じだけは、雲の動きも色も秋である。地上の街々はまだまだ暑い。ガードの上には国電が重い音をたて、路上には大きなバスがディーゼルエンジンの特異な響きをきかせる。交通信号を待つ人が舗道にいっぱいあふれ、車の途だえる車道は案外ひろびろしている。街路樹が黄葉するのはまだまだである。有楽町のガードあたりの風景である。

表紙絵から 休電日

時局雑誌 週刊朝日 昭和19年6月25日

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時局を考慮しまして時局雑誌の表紙絵です。

下部に「休電日 麻生豊筆」 とあります。

休電日とは電気が休みの日でしょうか?電車は後ろを走っていますからね。

この時期に週刊誌なぞというものがあったのですね。でも都会のみでの販売だったのでしょうね。ご存知の方がいらしたら教えてください。

 

 

表紙絵から 汽車と女優

サンデー毎日 昭和33年2月16日

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後ろの汽車(C57か?)は我々の知っているシンダーや煤に塗れたそれである。これに対して鮮やかなイエローのスーツや女優の白い顔が対照的なものとして写している。

カラフルなものがほとんどなかったこの時代、この写真は衝撃的だったろう。女優は久我美子だろうか。

 

表紙絵から 堀端の雪

週刊読売 28年2月1日号

堀端の雪 鈴木信太郎

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ひと晩降り続いた雪もあがり、半蔵門から三宅坂に向かった

お堀端いっぱいに朝日がさしている。むこうには丸ノ内から

銀座のビルが頭を出している。

そのオフィスに通うサラリーマンをすしづめにして、都電はかれた柳並木

をガタゴトはしっている。堀には水どりが朝食を求めて泳いでいる。

こんな景色が一番好きだ。自分でもよくまとまったと思っている。